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2010年12月31日 (金)

揺さぶられ2010年、ありがとう。

大晦日。

起きてみれば窓の外は雪がちらついていた。

 

家中モップがけをしたり、黒豆を煮るのを手伝う合間合間に、

今年最後の小説、「八日目の蝉」をさっき読み終わった。

角田さんの文章の書き方はいつも等身大で、そのまま読み手の胸を打ってくるように思う。

不倫相手の子供を誘拐して逃げるという許されない行為、罪を犯した女。

それでも、

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるのだろうか。

これから私があなたに全部あげる。今まで奪ってきたものを全部返してあげる。海も山も、春の花も冬の雪も。びっくりするほど大きい象も飼い主をずっと待つ犬も。かなしい結末の童話もため息の出るような美しい音楽も。

女が子供と引き換えに本当に全て失ってでも逃げて、子供とどうか1日でも長く一緒にいさせてほしいと祈る場面では、心が揺り動かされて、どうか逃げのびて、という気持ちにならざるをえなかった。

血のつながりだけを親子というんじゃないのかもと思わせてくれる話。

持ってるものの当然さと、実はその大切さを考えさせてくれる話。

 

随分長い間集中して小説を読んでいたせいか、リビングのヒーターの前に座り続けていたせいか、連休がはじまってすっかり正月モードに入ってしまったからか、頭がぼんやりする。

 

大晦日。

2010年、この年は、私にとって一文字で表すと、『揺』という文字かもしれない。

かけがえのない人達との出会いや再会や別れに、

近くにいてくれている人達からの言動に、

目の当たりにした「死」に、

美しい海や夕日に、

いろんな匂い、いろんな感触に。

良くも悪くも、何度も何度も心が揺り動かされる1年だった。

その揺さぶられるできごとに、感動することも、戸惑うことも、ただ嬉しいことも、泣けてしかたがないときもあったけれど、

1年の終わりに、やっぱりよく泣けて笑えた時間を過ごせたことを嬉しく思う。

 

キッチンからは正月の匂いが漂ってくる。

母が年越し蕎麦を作りながら、ここぞとばかりいろいろ話しかけてくる。

それを適当に聞き流しながら私はこれを書いている。

今年もこんな風に締めくくれて幸せ。

2010年も、随分いろんな人達に助けられました。

ありがとう。

良いお年を!

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2010年12月26日 (日)

仕事=生き方

ここ1ヶ月半ぐらいの間に、体が重くなってしまった。

それは間違いなくアルコールのせいで、

年初に立てた目標体重と体脂肪の数値から遠のいてしまっている。

昨夜は部署内の忘年会。

久々の日本酒がおいしくて、調子に乗って飲みすぎ、帰り道からの記憶がない。

部屋のベッドに倒れた瞬間渦巻くように体が沈んでいって眠りにおちた。

ヒヤハヤメトケ、アトデクルカラ。

この呪文みたいな父からの言葉が頭の中をぐるぐると回った。

そして今朝、その言葉に激しく同意。

 

人事という仕事について1年が経過した。

字のごとく、人に常に関わる仕事。

私はどうやって仕事をしていきたいのか、していけるのか、ずっと模索し続けながらの1年だったように思う。

特に物を作り出すわけでもなく、専門知識を与えるでもなく、利益さえ生み出せない仕事。

いろんな人と接しながら、自分はこの人達に何かをしてあげられるのだろうかと、ふと疑問に思うこともあったり。

そんな中で、

結果をすぐに求めなくてもいいんじゃない?自分よがりでいいから、気持ちよく仕事ができるようにとにかく今は人間関係を作っていけばいいんじゃない?

と、同僚から言われたりもした。

確かに私は結果をすぐに求めがちかもしれない。

勝敗、白黒、損得。

そんなものではっきりと毎回自分の力を判断されるほうが、なんて分かりやすいんだろうと思う。

それでも1年経って、やっと最近、私を頼って相談をしてくれる人達、サポートしてほしいと言ってくれる人達、そんな人達を感じられるようになった。

結局は、

そうやって、助けてほしいと言って貰うことで、自分が助けられているみたいだ。

自分の居場所を感じられるし、自分の存在価値を確かめられる。

それは、私にとって、仕事をしていく上で、もっと言えば生きていく上で、絶対譲れないものだから。

損得ではなくて、善悪の判断で仕事をしていきたいと思う、そんなんじゃ出世できないかもしれないけど。

社会という枠の中で、会社というルールの中で、どうやって自分のできることに誇りを持って、それをどうやってやり通せるか。

他人から見てどうこうとかじゃなくて、自分が誇りを持ってやりとおせる仕事をしてるかどうか。

私にとって、仕事に対する姿勢は、生き方の問題だったりもする。

 

ずっと欲しかった手帳を手に入れた。

大好きなIL BISONTEの手帳。

ここへ、また様々な予定が書き込まれるんだろう。

単純な私は、この手帳を持っただけで、さらに仕事へのモチベーションアップ。

いい手帳を持つと、いい仕事ができるかも、なんて思ってしまったりもする。

 

ひとまず、今日から冬休み。

温泉にでも行って、リラックスします。

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2010年12月 4日 (土)

単純でいることの幸せと難しさ。

久々に走って大量の汗。

走るという単純極まりない動きで、複雑に絡まった考えやらを拭い去る。

ぐちゃっとなっていた部屋を片付けた。

大掃除の前哨戦。

今年って秋があったかなぁ。そういえば紅葉はちら見したような。

もう師走。

師走っていう文字、毎年見るけれど、なんだかおもしろい。

秋よりも冬が好き。

特に、冷凍庫の中みたいに無風で冷え切った真冬の朝。

凍えた空気を吸い込むと、体の中まで透明で純粋になれるようで大好きだ。

Photo

なごり秋写真。

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