ペルー・センチメンタル・ジャーニー(クスコ編)
移動の日々で相当疲れていたのか、トロントへ来てから毎日9時間以上眠っている。
今朝はハイパークを一人ぶらぶら歩いた。紅葉が始まっていて色いろいろ。
トロントへ来ると自分が随分リラックスしていると感じる。
今夜は友人と食事の予定だけれど、それまでまた旅日記を書こうと思う。
<10月6日>
窓の外で子供達の声が聞こえて目を覚ますと7時。10時間も眠り続けていた。
確かに昨日はほとんど眠りもせず1日歩いていたからなぁとぼんやり思う。
クスコへ来ると高山病にかかる人も多く、ひどい人は頭痛のため眠れなかったり、吐いたり、悪化すると死に至る場合もあるらしい。私は運良く高山病の気配がない。空気が悪いため、相変わらず鼻づまりは続いているが。
コーヒーでも飲もうかとベッドから起き上がると、足元に1枚の紙が落ちている。
拾い上げて読んでみると、
「Hi Kaori, I decided to go back to Cuzco tonight. Would you like to see me tomorrow morning at 10am in front of the main door of La Catedral to see the city or go to Pisac? .......」と続いている。
セザールからの手紙だった。
彼は今夜アグアス村からクスコへ来る予定が、昨日遅くにクスコへ戻っており、私のホステルに寄ってくれたようだった。私はすでに眠っていたため、スタッフの人が気を利かせてセザールに手紙を書かせ、私の部屋のドアのしたから滑り込ませたらしい。
彼とはマチュピチュで登山をしたのみだったが、彼となら少し一緒に旅を続けてもいいと思えた。何度も一人旅をしている間に、旅のリズムが合う合わないというのはすぐに分かるようになってきている。逆に言えば長年一緒にいる親友でもバックパッカーは一緒にできないという子達もいる。
セザールとはその手紙のとおり、10時にカテドラルにて再会し、一緒にクスコの街を歩いた。クスコはオレンジ色の屋根の建物が印象的な古都である。これがペルー第3の都市とは思えない。人々の生活にはなおインカが息づいているようだ。
私は翌日にはティティカカ湖(世界最高地にある湖)のあるプーノへ向かおうと思っていたため、私と同じくプーノを経由してボリビアへ入るセザールとはプーノまで旅を一緒にできる。
プーノまでのバスチケット(途中小さな村々を経由していく観光バス)を予約しようと旅行代理店へ行ったところ、今夜クスコを寝台バスで出発して、その後、ティティカカ湖に浮かぶ島を訪ねながらプーノへ向かう2泊3日(車中1泊)のツアーを薦められた。
島に滞在するのも面白そうだったため、セザールと相談して参加することにした。
はじめ、車、宿、食事、ガイドも全て含めて一人90ドルと言われたため値切ったら、一人60ドルとなった。30ドルの違いは大きいと思うのだが・・・実際の値段がいくらするのか不明。もう少し値切れたかもと後で2人とも後悔した。
午後はクスコ近郊のピサックという村へでかけた。週3日開催される市場が見所らしく、今日はちょうど開催される日であったため、またも乗り合いバンにてむかった。もう2人とも慣れたものだ。
本当に小さな村で、市場も人々も素朴だった。
ペルーでは高山病を防ぐこともできるというコカという葉をいれたお茶(コカティー)をよく飲むのだが、市場をぶらぶらしている際にコカの葉そのものをセザールが買った。
なんでも、この葉っぱをかまずに口に含み、ほっぺの裏においておくことで高山病が柔らぐとのことだった。
市場のおばちゃんからも、「こうするんだよ」といって、大量の葉っぱを口に含むように言われ、そして素直な私は言われるがままに口に含んだ。少し噛んでしまい苦い。セザールも同じ動作で葉っぱを含んでいたが、2人とも微妙な表情で思わず噴出してしまった。30分も経たずにお互い道端に吐き出したのは言うまでもない。
人それぞれ旅の楽しみはあるが、私はなるべく現地の人と同じものを食べて、同じ挨拶をし(話すことはできないまでも)、同じものを見たいと思う。なんちゃってじゃないか、と言われても構わない。それが旅だと思うから。
特にすることもないので、川の流れを見続けながら、野良犬をかわいがりながら、土手でいろいろ話した。セザールは8歳も年下で、確かに若さも残るけれど、将来をしっかり考えて今を楽しんでいる頼もしい若者といった感じだ(この言い方はとても私がおばさん臭いと思う・・・が、仕方ない)。スペイン人である父親の仕事の都合で各地を転々としているようだが、そのせいもあってか異なる環境への順応が早いという印象をうけた。彼からは、私と旅をしているととても楽だ、ベストトラベルパートナーだよ!という褒め言葉(?)をもらった。
クスコに戻り、それぞれのホステルへ荷物を取りに帰り、再び寝台バスへ乗り込むべく集合。
夜10時発にてバスはさらに高地へと向かった。
・・・そういえば、昨日マチュピチュ遺跡へ登った際に虫に刺されたらしく、両足の膝下それぞれ5,6箇所が赤くはれ上がって痒い。そして押すと痣を押されたような痛みがある。
いまだに何に刺されたかは不明だけど、痕は残っている。旅に出ると大概何かに刺されたり、かぶれたりする。仕方ないらしい。
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